署名のない落とし物

ウラシリ怪談

警察署の落とし物保管室には、数え切れないほどの傘や財布、眼鏡が並んでいたそうです。
その棚の奥には、記録にないはずの鞄がひとつ、いつの間にか置かれていたといいます。

鞄の中には、使用期限のない定期券や、宛名の消えた封筒が入っていたそうです。
誰のものとも分からないのに、署員が近づくたび、定期券の顔写真だけがわずかに違って見えたといいます……。

やがて、棚の中の“持ち主不明”の落とし物が、少しずつ数を減らしていたそうです。誰かが引き取りに来た記録はなく、監視カメラにも映像は残っていなかったといいます。
しかしその翌朝、引き取りのサインだけが一枚分ずつ増えていたそうです。署員の誰も、筆跡に覚えがなかったといいます……。

その保管室には今も、時折新しい落とし物が増えているそうです。届けられていないはずの品々が……。

この怪談は、以下のニュース記事をきっかけに生成されたフィクションです。

落とし物最多33万件 茨城県内 経済活動回復 影響か 県警まとめ

https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=17429103132807

 

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