配管

写真怪談

根のない草

建物の裏で伸びていた、どこにでもありそうな一本の草。引けば離れた管の草まで動き、切れば翌朝には元へ戻る。やがて作業員たちは、それが「管の中」を通っているのではないと知る。
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消火栓の乾いた輪

雨上がりの夜、赤い消火栓の周囲だけが乾いている。その円の中へ入った作業員は、自分の身体から何が失われているのかを知ることになる。
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隙間の腹

都心の住宅地にある、家と護岸のあいだの細い隙間。そこにうずくまっていたものは、動物に見えた。けれど、それは足で歩くものではありませんでした。
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軒下の先客

朝の開店準備中、まだ暖簾も出ていない店先に、“最初の客”の痕跡だけが残っていた。
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下り道の印

坂を下りきったはずなのに、家だけが町から消えている。壁に残った白い数字は、誰の住所を数えているのか。
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白い配管の吸い跡

昼の外壁に這う白い配管は、排水ではなく、街の何かを静かに吸い上げていた。