写真

写真怪談

八段目の雨

昼にはひと雨来そうだ――そんな、ごくありふれた朝だった。歩道橋を渡った日のことを、私はもう忘れようとしている。それでも写真だけは、今も削除できない。理由は、見返すたびに思い出してしまうからだ。
写真怪談

鉄柱の向こう側

写真には写っていなかったはずの一本が、時間が経つたびに増えていく。消えるのは鉄柱ではなく、景色のほうだった。