ウラシリ怪談

ウラシリ怪談

年越しそばの録音

管理室で年越しそばを食べていたはずなのに、録音だけが“二人分”すすり続ける夜があるそうです…
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七時十八分の道路影響

帰省前に確認したはずが、時刻のほうに先に確認されてしまったようです…
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十二枚の無難

無難な十二枚に戻るだけの仕組みが、こちら側を“無難”に整え始めたらしいのです…
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スカスカの脚

「特別価格」の電話は切れるのに…空洞だけが増えていくらしく…
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検出された五秒から二十秒

見えない透かしを探すはずの検証がいつからか本物の会話の欠落を示すようになったのかもしれません…
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面積のしきい値

市区町村を映すはずの盤面に、読めない“しきい値”が混じりはじめたようです…
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空気の脂

空気から生まれたはずの脂が、台所の火で“言葉”を滲ませはじめたそうです…
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灯りのないツリー

熱源のないツリーが燃えた夜…翌朝の庭には十一個だけ飾りが戻っていたそうです…
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押印欄がひとつ多い

決裁が速くなったぶんだけ、押されるはずのない欄が一つ、毎晩増えていたそうです…
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燃えた連絡バスの警告音

燃え尽きたはずの空港連絡バスから…警告音だけが帰ってくるそうです…
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午前十時の受注番号

止まっていたはずの注文が、午前十時ちょうどにだけ息を吹き返したそうです…
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下りたままの踏切

下りた踏切が鳴らしていたのは警報ではなく、町の中へ入る順番だったのかもしれません…
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離陸前の告知

空の記念日に合わせて作られた言葉が、地上で先に搭乗手続きを始めていたようです…
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四時四分の深さ

午前四時四分の小さな揺れが…揺れなかったはずの通路だけを伸ばしていったようです…
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再開するはずの時刻

運転再開の通知が来た朝、駅の掲示だけが“再開しない時刻”を刻み続けたそうです…
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夏と冬のあいだに取り残された檻

記録的な暑さの夏と急に深まった冬のあいだに、ひとつの動物園だけ季節がずれたまま残されていたそうです…
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十五分の外側

十五分で終わるはずのAI面接に、ログに残らない時間があるとしたら…その隙間に何が学習されているのかを覗き込むような怪談です…
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脳の余白に浮かぶ文章

誰にも聞かれないはずの心の声が文字になった時、その余白に“誰のものとも言えない一文”が混じり始めたのだといいます…