波打ち際の鐘

【ウラシリ】怪談

島の古い鐘楼は、八十年前の爆風で砕け、そのまま放置されていたそうです。
だが先月末、夜の海辺にいた漁師が、その鐘の音を聞いたといいます。
音は次第に近づき、波打ち際でぴたりと止まったそうです。

翌朝、浜には見慣れぬ石片が散らばっており、その一つには、鐘楼に刻まれていたはずの祈りの言葉が刻まれていたそうです。
しかし、その文字は刻まれた部分だけが新しく、濡れていなかったといいます……そんな話を聞きました。

この怪談は、以下のニュース記事をきっかけに生成されたフィクションです。

80年ぶりに 双塔の「鐘」復活 寄贈したのは アメリカの信徒 長崎市 浦上天主堂

80年ぶりに 双塔の「鐘」復活 寄贈したのは アメリカの信徒 長崎市 浦上天主堂 | TBS NEWS DIG
長崎原爆の爆心地に近い浦上天主堂では9日、”原爆で失われた鐘”が復元され、80年ぶりに、ふたつの鐘の音が町に鳴り響きました。鐘を寄贈したのは、アメリカの信徒たちでした。被爆80年を迎えた長崎市。爆心地か…

 

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