ある日、投稿サイトに一枚の写真が掲載されたそうです。
都内の有名ラーメン店の厨房で、店主が選挙を呼びかけるTシャツを着て、親指を立てて笑っている……という一見なんの変哲もない一枚だったといいます。
ただ、その左手には、白く濁った何かを挟んでいるようにも見えたそうです。
タバコかもしれないと騒がれましたが、それ以上に、この写真にはもうひとつの異変がありました。
寸胴の並ぶ背後、煙のように曖昧な形の「もう一本の腕」が写っていたと。
それは店主の肩からではなく、厨房の壁の影から伸びていたといいます。誰の腕なのか、なぜそこに写ったのかは不明のままだそうです……そんな話を聞きました。
この怪談は、以下のニュース記事をきっかけに生成されたフィクションです。
人気ラーメン店主が厨房で“喫煙”疑惑、保健所が言及「事実であれば是正指導に」
《厨房内でタバコを手に》人気ラーメン店主の写真がXで物議…保健所は「やめてくださいという話になる」 - ライブドアニュースXに投稿された都内の人気ラーメン店主の写真について「女性自身」が報じた。厨房内に立っている店主の指には吸いかけのタバコと思われるものが。同店がある区の保健所は喫煙が事実であれば是正指導するルールがあるとした
……あのねぇ……この写真、ちょっと……おかしいんですよ……ええ……。
ぱっと見はね、明るくて元気そうな厨房の人が、笑って親指立ててるだけに見えるでしょう?でもね……じぃーっと、後ろの壁を見てください……。ほら、そこ……
“手”が伸びてるんです……。
でもね、この“影”……おかしいでしょ?本人の影じゃない。向きも、角度も、動きも……完全に“別モノ”なんですよ……。
しかもね……この写真を撮った人……後で言ってたんですって。
「その店、もう何年も前に閉店してるはずだって……地元の人に言われた」ってね……
怖いな〜怖いな〜……生きてる人間の笑顔って、もっと温かいもんじゃないのかなぁ……。