写真の家族

【ウラシリ】怪談

交番に届けられた財布の中には、数千円と古びた写真が一枚入っていたそうです。
写真には、小さな子どもと若い母親が笑って写っていたといいます。

署員は持ち主を探すため、写真を机に置いて確認していたそうですが、翌朝にはその子どもの顔が、ほんの少しだけ成長して見えたといいます……。
数日後には、母親の髪も白く混じり、肩に手を置く人物が増えていたといいます。誰も触れていないのに、写真の家族だけが時間を進めていたそうです。

財布の持ち主は、結局現れなかったといいます。
けれどある夜、交番の前に花束が置かれていたそうです。その中に、新しい写真が一枚差し込まれており、そこには笑顔のままの家族が並び、机に座る署員の姿が後ろに写り込んでいたといいます……。

それ以来、その交番では、不思議と落とし物の持ち主が見つかることが増えたそうです。

この怪談は、以下のニュース記事をきっかけに生成されたフィクションです。

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