年の瀬怪談2025

年の瀬怪談2025
ウラシリ怪談

無音の百八

百八つのはずの鐘を記録した音が、役所の保管で増え続けるそうです…
ウラシリ怪談

年越しそばの録音

管理室で年越しそばを食べていたはずなのに、録音だけが“二人分”すすり続ける夜があるそうです…
写真怪談

茅の輪の向こうへ

大晦日の昼、初詣の準備が進む神社で茅の輪をくぐった――それだけのはずだったのに、輪の内側だけが妙に“あたたかい”。
ウラシリ怪談

七時十八分の道路影響

帰省前に確認したはずが、時刻のほうに先に確認されてしまったようです…
写真怪談

近道々

年末の露店通り、「駅近道→」の下を進むたび、案内の文字だけが増えていく。
晩酌怪談

忘年の席数

駅前の居酒屋、普通の忘年会の写真。顔は写っていないのに、翌朝から「人数」だけが合わなくなる。
写真怪談

宛名のないプレゼント

クリスマスが終わる頃、駅前のプレゼント箱に“宛名”が浮かぶ夜がある。読んだ人は少し楽になって、代わりに何かを忘れていく。
ウラシリ怪談

スカスカの脚

「特別価格」の電話は切れるのに…空洞だけが増えていくらしく…
写真怪談

赤くならない扉

帰省シーズンの昼、なぜか空きだらけのロッカー列で“赤くならない扉”だけが息をしていた。
写真怪談

植え込みの青い星が数える

クリスマスの植え込みに這う青い光――その点滅が「戻ってこなかった数」を覚えているとしたら。
ウラシリ怪談

灯りのないツリー

熱源のないツリーが燃えた夜…翌朝の庭には十一個だけ飾りが戻っていたそうです…
写真怪談

迎春の席に座るもの

サイドテーブルの上に敷いた一枚のランチョンマットは、「並んで座る人たち」という意味の模様だと店主は言った──正月飾りを載せた年の暮れ、その言葉の本当の意味を、僕は知ることになる。
写真怪談

昼のツリーに吊られているもの

冬の広場に立つクリスマスツリー──真昼の青空の下、その赤い雫形のオーナメントだけは、まだ起きていないはずの「落ちてくる誰か」の姿を映していました。
写真怪談

二つ口のサンタポスト

年末の駅前に立つ、サンタの飾りが載った赤いポスト。 「左は来年へ、右は届かなかったものが戻る口です」――冗談半分の説明のはずが、亡くなったはずの友人から届いた一枚の年賀状が、その区別の意味をゆっくりと教えてくる。
写真怪談

大開運の木肌

街路樹の名札に紛れて、ひとつだけ黄色い「大開運」のお守りが括りつけられた木がある——その木肌に刻まれていくものを、僕はなるべく見ないようにしている。