録音の怪異

ウラシリ怪談

無音の百八

百八つのはずの鐘を記録した音が、役所の保管で増え続けるそうです…
ウラシリ怪談

年越しそばの録音

管理室で年越しそばを食べていたはずなのに、録音だけが“二人分”すすり続ける夜があるそうです…
ウラシリ怪談

二八秒の稼働報告

二八秒を境に音声だけが先へ進み、会見室には「やりました」の残響だけが等間隔で残るという話を聞きました…
ウラシリ怪談

2:33怪異事件記録

午前二時三十三分──その時刻にだけ現れる“声”と、それに触れた者が残す不可解な痕跡。やがて音は物に宿り、そして映像に滲み出す……これは、三つの記録から成る、ひとつの怪異の連なりです…壱その家に電話が鳴るのは、決まって午前二時三十三分だったそうです。最初は一回だけ、受話器を取っても雑音しか聞こえなかった。だが二度目には、遠くで金属を引きずる音と共に、抑揚のない声が響いたといいます。「この電話は一生動きません」「料金未納のため発信を停止します」声は文言を機械的に繰り返すだけ。だが背後には、ごく微かに足音のような音──しかも室内から響いていたそうです。三度目の着信では、存在しない部署名を延々と羅列し始めました。やがて受話器から滲む湿り気が手に絡み、画面にはこの世にない番号が表示されたといいます。翌朝、その家の住人は忽然と消えていました。床には外れた受話器と、黒く染みる跡だけが残されていたそうです……。弐失踪した部屋を片付けていた業者が、机の奥から一本のカセットテープを見つけたそうです。ラベルには「2:33」とだけ...