写真怪談 午前3時11分発、ゆき先不明 深夜の大都市のバスターミナル、最終便のバスが発車した後の停留所は、ガラス越しの光とエンジンの残響だけが漂っていた。一台のバスが静かに入ってきた。時刻表示は午前3時11分。こんな時間の便など存在しないはずだ。乗降口が開き、中から降りてきたのは、黒いスーツの男。彼は何も言わず、停留所のベンチに腰を下ろすと、じっと目を閉じた。次の瞬間、まるでバスの車内から吹き出すように、同じ顔の人々がぞろぞろと降りてき... 2025.08.15 写真怪談存在のゆらぎ時のひずみ記録と痕跡