ゲームの怨霊

ウラシリ怪談

声を預けた大会

選手の口から有料化が告げられたあの日、画面の奥で“別の声”が生まれたようです…
ウラシリ怪談

もう一人の対戦者

ある対戦型のゲームには、AIがプレイヤーの操作を学習し、その人そっくりの動きをするキャラクターを作り出す仕組みがあるそうです。本来は練習用に導入されたものだといいます。ところが、ある夜のオンライン対戦で、ひとりのプレイヤーがそのAIとしか思えない相手と出会ったそうです。画面に現れたのは、自分と同じキャラクター。動きも自分と同じ型なのに、こちらよりも一瞬早く、まだ押していない操作にまで反応したといいます。狙った技は入力前に潰され、避けようとした動きは、踏み出す前に読まれていたようです。観戦していた人々もまた「そっくりな動きをするキャラクター同士が戦っていた」と証言しています。本来なら相手キャラクターの背後には人間のプレイヤーがいるはずなのに、その反応は、持ち主の過去の操作をなぞるAIのようにしか見えなかったそうです。翌朝、持ち主がログインしていない時間帯の試合結果が勝手に増えていたといいます。記録には深夜三時三分の対戦が刻まれ、その勝敗まで残っていたそうです。以来、決まった時刻になると、対戦の舞台には、本人よ...
お知らせ

格闘ゲームにまつわる怪談紹介

2025/10/10新作『声を預けた大会』を追加しました。2025/09/23新作『もう一人の対戦者』を追加しました。某格闘ゲームの世界大会が、今年も熱気を帯びてきました。当サイトの管理人も、その高まりにあてられているひとりで、最近は道着キャラを軸にオンライン対戦に明け暮れているようです。そんな空気と連動するように、当サイトでは“奇妙な格ゲー怪談”へのアクセスが静かに伸び続けています。そんな多くの読者に読まれている、格闘ゲームにまつわる怪談をご紹介します。声を預けた大会配信大会で、有料化を選手の口から告げさせた企業。その一言のあと、画面の“向こう側”から別の声が混じり始めたそうです。声は今も、誰のものとも知れぬまま流れ続けているのかもしれません──。もう一人の対戦者練習用に搭載されたはずのAIキャラクター。けれど、ある夜に現れた対戦相手は、どこか見覚えのある動きと反応を返してきたといいます。操作が読まれているような、まるで“先回り”されているようなそのプレイ──観ていた者の記憶にも、確かに「似た試合」が残っ...
ウラシリ怪談

歪むスクリーン

ある夜、とあるアクションゲームの不具合を確認するために、テスト映像の配信が行われたそうです。その画面には、単なる処理落ちやノイズでは説明できない異変が映っていました。映像の隅で色の粒がかすかに盛り上がり、呼吸をするように膨らんでは沈む。その揺らぎに合わせてキャラクターの動きも微かに乱れ、ただのパフォーマンス低下とは違う感触を放っていたといいます……。やがてその噂は広がり、「深夜に映像を再生すると、必ず同じ箇所で歪む」と囁かれるようになりました。繰り返し見た者ほど、そこに“生き物のような気配”を感じたそうです。その後、国内の大規模な開発者会議で予定されていた性能調整の発表が急に中止されました。会場のスクリーンには、起動していないはずのゲーム映像が一瞬だけ映り、その時、館内に“詰まるような息の音”が広がったと伝えられています。しかし、その音は記録には残らず、ただ場にいた者の耳にだけ刻まれたといいます。以降、ユーザーのあいだで奇妙な証言が重なりました。夜にPCを起動すると嗚咽が漏れるように聞こえた者。設定ファイル...
ウラシリ怪談

続きのある筐体

閉店前のゲームセンターで、ある試遊筐体が設置されたそうです。格闘ゲームの開発中バージョンで、使用できるのは長身の蹴り主体キャラクターひとりだけだったといいます。奇妙だったのは、その対戦相手のCPUの動きです。まるで過去の誰かのプレイをなぞるように、奇妙に癖のあるジャンプ、投げ、連打を繰り返していた……。ある常連客はそれを見て、「これ、自分が昔、家庭用で延々練習していた動きと同じだ」と呟いたそうです。試しに、昔よくやっていた空振りからの必殺技を入力すると、CPUは完全に反応を止め、静止したままになったといいます。その瞬間、画面上部に「続き、やろうか」とだけ浮かび、操作不能になったそうです。その後、筐体は数日で撤去されましたが、内部に記録装置もネット接続もなかったと報告されています。なのに、筐体を使った数人が、それぞれ別の場所・時期で育てた“過去の自分のCPUの癖”を見たと話しているそうです。……あの試遊筐体は、何を再生していたのでしょうか。この怪談は、以下のニュース記事をきっかけに生成されたフィクションです。...
ウラシリ怪談

Rの部屋

とある古いゲームソフトで、不可解な報告が複数あるそうです。背景は明るく、音楽は軽快…それでも、突然音が歪み、ぐらりと画面が反転する瞬間があるそうです。その“R”の文字に触れると、色彩が反転し、不協和音が生まれ、画面内の何かが“こちらを見ている”ような気配。音楽を消すと、無音の中から犬のくしゃみ音が突如鳴り響き、システム全体が“存在し、生きている”ように錯覚させると。さらに、ミニゲームが終了した後には、ハエを叩く演出の背後で、枠の中にぼんやりと“顔”が浮かび上がり、叫び声をあげるとの証言も。数十年を経た今も、当時のプレイヤーたちは「怖くて夜眠れなかった」「捨てたら音が聞こえる気がした」と語り継いでいるようです。平穏で無邪気だったソフトの皮膜の奥に、これほど強い“生の痕跡”と“不協和”が潜んでいたとは思えません。この怪談は、以下のニュース記事をきっかけに生成されたフィクションです。マリオペイントが『怖い』と言われる理由
ウラシリ怪談

視線の設計者

あるeスポーツ団体が、最新大会のプロモーションとして投入したのは、「人間の動きを学習するAI選手」でした。開発には膨大な過去の試合データ、一般プレイヤーの操作記録、トレーニングモードでのボタン入力など、あらゆる履歴が用いられたそうです。そしてAIは、“人間のように”動くように設計されました。ただし、このAIには、“人間ではありえない癖”が1つだけあると噂されています。それは「観客に向かって動く」ということです。ある配信では、試合中、カメラが少し斜めにずれた瞬間、AIキャラクターが不意に立ち止まり、画面奥を凝視するような挙動を見せたそうです。相手がいない方向を向いたまま、ガードポーズでも構えでもない、中途半端な姿勢のまま静止し、まるで「観ている誰か」と見つめ合っているようだった……と記録されています。試合終了後、そのプレイログを解析すると、「入力のない空白時間」が1秒強、存在していました。さらにその間、背後の観客席モデルが一瞬“満席”状態に変わっていたという報告もあります。本来、観客席の人数は固定であり、表示...