今日が終わらない見守り

ウラシリ怪談

見守りサービスの現場で、「電池交換が要らなくなるらしい」と話題になった部品があったそうです。従来のボタン電池と同じ大きさで、電池室にそのまま入る。室内の光で少しずつ充電できるから、見守り用の機器は“電池切れで止まる”心配が減り、交換のために訪ねる手間もなくなる――そういう触れ込みでした。

その家も、その理由で導入したといいます。台所の動き、浴室の出入り、寝室の気配。通知が途切れないので、家族は安心した。担当者も「交換の予定」が消えた分、訪問の回数を減らせる。いつの間にか、点検も立ち会いも、ついでの会話も、機会ごと消えていったそうです。

最初の違和感は、本人が数日入院したときでした。家に誰もいないはずなのに、通知は普段どおり届いた。朝は台所、昼は居間、夜は寝室――いつもの順番で、いつもの時間に。家族が確認しても、鍵はかかり、生活の痕跡は動いていない。それでも通知だけが、淡々と“今日”を報告してきたといいます。

担当者は「暗い場所でも光が足りないときがあるから」と言って、壁に貼る小さな受電板のようなものを追加したそうです。すると通知はさらに確実になりました。夜中でも、カーテンを閉めても、報告の間隔が乱れない。止まらないことが、便利さを越えて、妙に“執念深い”感じに変わっていった、と。

やがて本人は亡くなりました。けれど通知は止まらなかった。葬儀の最中にも、台所の動き。夜中にも、浴室の入室。家族は「いよいよ外そう」と決め、端末の通知を切りました。

その夜、通知は“逆向き”になったそうです。起床、入室、就寝――文面はそっけなく、見守りの通知そのままなのに、場所が違う。送信元は空白のまま、けれど示されるのは、いま家族がいる部屋の気配だった。家の中にいるのは自分たちだけなのに、“見守られている側”の通知が届く。しかも、あの家の通知と同じ順番、同じ間隔で。

翌日、機器を外しに戻ると、電池室は空だったそうです。配線を抜いたわけでもない。壊したわけでもない。ただ、そこにあるはずのものだけが抜け落ちている。壁の受電板も外し、機器ごと片付けたのに、帰り道の端末に、あの家からの通知が一件だけ残りました。本文は空白で、時刻だけが正確でした。

その見守りの通知には、日付を強く意識させない作りがあったのかもしれません。だから“今日”のはずなのに、いつまで経っても「今日の続き」だけが流れてくる。交換が要らないということは、区切りが来ないということだったのかもしれません……そんな話を聞きましたが、そういえば、この話の元となった技術の商品化・量産化の計画もあったはずですが、どうなったんでしょうね?

この怪談は、以下の記事をきっかけに生成されたフィクションです。

業界初、CR2032コイン型電池を代替 エナジーハーベスティングとBluetooth® Low Energy通信一体化モジュールを開発

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