存在のゆらぎ

写真怪談

対岸の点呼

対岸の窓が人数を数え始めたとき、足元の水が階段になった。最後のひとつにされる前に、私は段を崩した——。
写真怪談

頭上に残された一段

空で終わる階段の“最後の一段”が、頭の上に降りてくる。足音は一度だけ——そして、何かを忘れる。
写真怪談

三角の番人

積み上がる三角コーンは、数が揃ったときだけ「通行止め」以外の意味を持つ。夕暮れの詰所の窓で、反射帯が一本、息をしていた。
写真怪談

穴番の夕暮れ

夕暮れの公園で、数えきれない「穴」がゆっくりと目になった――余ったひとつは、今もあなたを探している。
写真怪談

逆さの歩幅

高架下の斜路で、私の足音はいつも一拍遅れて“頭上”を横切る。見上げた継ぎ目の向こうに、逆さの道路が通っていた。
晩酌怪談

もう一杯の席

泡が落ち着くたび、向かいの席が重くなる。減ったはずのきゅうりと、乾かない二重の輪——今夜も、誰かが「もう一杯」だけ飲みに来る。
晩酌怪談

二倍の氷が鳴る席

氷だけが先に出てくる、誰も座らない席。二拍ずつ鳴る音の正体を見た夜、ジョッキの内側にこちらを覗く“目”があった。
晩酌怪談

笑い顔の角度

「笑い顔が合う角度」を探して近づいてくる夜の席。ずれた“もう一人の笑い”が、あなたの乾杯の拍を待っている。
写真怪談

風の名簿

墓地の棕櫚は、風が吹くたびに“名簿”をめくる。呼び出し音のない着信は、今晩、誰に届くのか——。
写真怪談

帰り火の外灯

夕暮れ前から点る、庭の皿灯。傘に映った“顔”は、家の中ではなく、外のどこかへ帰ろうとしていた——。
ウラシリ怪談

広いベンチの空席

丘の公園でベンチが広くなった日から、かならず一人分の空席が残るようになったという話がある…
写真怪談

裏口の坊やは、膝をついたまま

表で人を止める坊やは、裏で人を引き戻す──金属ブラシが描く円弧の意味に気づいた夜、私は視線を上げられなくなった。
晩酌怪談

瓶の数え方

毎朝、瓶を数え、同じ三人の足音で時刻を知る——ある朝、一本だけ増えた。数が合った翌日、路地は静かなままだ。
写真怪談

専用の歩幅

雨上がりの明け方、住宅地の自転車レーンだけが毎朝わずかに光を溜めている。通るたび、路面の白が歩幅の前に先回りし、いつもの道順が静かに書き換えられていく。
写真怪談

灯の巣

葉がいっせいに同じ方向を向いた夜がある。瞬間、街灯の白は一度だけ弱くなった——写真を拡大しなければよかったと気づくのは、いつも少し遅い。
YouTube

【第幽夜】審査中になり続ける動画

AI怪談工房の原型となったYouTubeのショート動画を、テスト掲載しています。🎙 VOICEVOX(中部つるぎ)📘 ChatGPT(GPT-4)🎵 Mubert(AI生成BGM)🖼 DALL·E 3(実写風画像)📹 映像素材: Pexels🔊 SE: 効果音ラボ※この物語はフィクションです。AIと人間が共に紡いだ現代怪談の世界をお楽しみください。
写真怪談

蛇腹門の可動域

外灯の下、一本多い“影の格子”が、あなたの歩幅に合わせて動きだす。住宅地の折りたたみ門に棲むものと目が合った夜の話。
写真怪談

穴あきの人

父の四十九日が過ぎ、裏庭の鉢を片づけはじめた。数えるほど、別の数がどこかで増えていく気がした。