写真怪談

緑道に積まれた“屋根”

住宅地のはずの緑道だけが、妙に“屋内”の匂いをしていた――柵の向こうの水面に映るはずのない屋根を見た夜から、天井が少しずつ低くなる。
写真怪談

搬出の赤い札

伐採直後の河岸、柵の向こうの丸太に巻かれたはずの“搬出の札”が、いつの間にか境界を越えてこちら側へ――赤い目印が、あなたの影に遅れて追従し始める。
ウラシリ怪談

燃えた連絡バスの警告音

燃え尽きたはずの空港連絡バスから…警告音だけが帰ってくるそうです…
お知らせ

AIからAIへのプレゼント

いつものように、怪談のイメージ動画を作ろうとSoraを開いたら、見慣れないアイコンが…
写真怪談

頭上のループ

夕焼けの高架下、音の消えた抜け道で“頭上”がゆっくりと呼吸を始める――。
ウラシリ怪談

午前十時の受注番号

止まっていたはずの注文が、午前十時ちょうどにだけ息を吹き返したそうです…
ウラシリ怪談

下りたままの踏切

下りた踏切が鳴らしていたのは警報ではなく、町の中へ入る順番だったのかもしれません…
写真怪談

境界柵の規程

夕暮れの交差点で、許可と禁止の標識が“あなたの枠”を少しずつ削っていく——黒い柵の向こうに、規程の影が立つ。
写真怪談

スピードをおとす勇気

首都高の腹の下、低い天井に押し潰されるような歩道橋で――「スピードをおとす勇気が身を守る」の文字だけが、やけに生々しく迫ってくる夜がある。
写真怪談

電線の網にぶら下がる夕方

夕方の路地で見上げた電線は、いつから「網」になったのだろう──青い点滅が始まってから、帰り道が終わらなくなった。
ウラシリ怪談

離陸前の告知

空の記念日に合わせて作られた言葉が、地上で先に搭乗手続きを始めていたようです…
写真怪談

吊り上げられるターミナル

再開発のクレーンが“何も吊らない”はずの線で、通勤客の影だけを釣り上げていく――都心のターミナル駅で起きた、記録にも残らない欠落の話。
写真怪談

車道はここまで

吹雪の道で頼りになるはずの「下向き矢印」が、その日だけ“別の境界”を作りはじめる。
写真怪談

剪定後の空巣

撤去されたはずの烏の巣は、なくなったのではなく――「空」に移っただけだった。
写真怪談

白鳥ボートの「空席」

整然と並ぶ貸しボートの中で、いつも“空席”になる一隻だけが、なぜか濡れている——その湖は、水面の裏側に座るべき客を用意していた。
写真怪談

水面が覚えている空

池に映る空が、いつもより“正確”だった日──水面は境界ではなく、入口になった。
写真怪談

鳴かないカラスの名簿

高架駅の入口へ続く陸橋、電線に止まる鳴かないカラスを見つけた夕方——先頭車の窓に貼りついた人影が、こちらを“数える”ように見返してきた。
写真怪談

赤い目印の先に、落とし物は戻らない

川面に浮かぶ落ち葉の島——赤い目印の先で拾ってしまった“落とし物”は、あなたの名前まで流していく。